2017年01月18日

コロッケ蕎麦11 〜住吉編〜

月曜日に1年8カ月ぶりにコロッケ蕎麦を食す。2017年初コロッケ蕎麦。

これまでのコロッケ蕎麦との戦いはずっと個人戦ではあったが、今回は初めて部下とのダブルスとなる。

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この部下は日本唯一の柔道専門Podcast番組「奥襟部長の柔道談義」のヘビーリスナーであり、以前オープニングトークでコロッケ蕎麦について話していたことを客先に向かう途中に思い出す如才ない部下である。で、「今日のお昼、コロッケ蕎麦はいかがですかぁ?」などとかるーく提案してきたりする。

しかしながら、この部下はコロッケ蕎麦についてはど素人であるからして、提案はヨシであるものの、詳細は上司である奥襟部長が指示を出さなければならない。これはなかなか大変である。

「蕎麦屋があったとしても、コロッケ蕎麦があるとは限らんぞ。」
「コロッケの位置づけはトッピングなのか、それともコロッケ蕎麦というメニューがあるのか。」
「コロッケは後のせか前のせか。」
「立ち食いか否か。」

などなどなどなど。

そこから必死にスマホで検索する部下。そして、お客様のすぐ近くにコロッケはトッピングであるもののコロッケ蕎麦的なものを食べられる蕎麦屋を発見したとの報告を受ける。「ま、100%納得いくものではないけれども、久しぶりでもあるし、番外編として食べてもよい」と、面倒くさい回答をし、その蕎麦屋に向かうことにする。

ほどなくして到着。お客様とのアポイントまであと20分。

少し焦る部下に、「コロッケ蕎麦は5分以内で食べるのが礼儀であるからして問題なし」と告げると、「え、5、5分ですか?自身ないっす・・・」という言葉。

既に軽い気持ちで「お昼、コロッケ蕎麦にしましょうか?」といったことを後悔している様子。しかし時既に遅し。「・・・自身ないっす・・・」に対しては何も答えず、無言で店に入る。

店はカウンターのみ。カウンターは赤が基調で一見ラーメン屋のような作りではあるが、メニューはうどん、そばのみの正しい蕎麦屋。駅前でもないのに珍しい。

水はセルフサービス。カウンダーの中央には天ぷらや揚げ物が入ったお皿などがある。

店員は中央におじさん。脇を3名のおばちゃんが固め、忙しそうに働いている。そこそこ広い。

部下と共に席につき、部下が一生懸命メニューをチェックしているのを尻目に、奥襟部長は速攻で「かけそばにコロッケをトッピングで」と告げる。

すると店のおじちゃんが「あいよ」と返答してくれる。

部下も慌てて「同じものを!」と告げる。

おじちゃんはまたしても「あいよ」と返答してくれる。

部下が水を取りに行って戻ってくるころには、すでに奥襟部長にコロッケ蕎麦が届く。

「早い!」と部下が驚いているのを無視して、じっとコロッケ蕎麦の佇まいを確認する。

汁黒め。刻みネギが脇の方にしか見えない。大部分がコロッケに覆い隠されている。コロッケ後のせ型の性。否、業とでも言おうか。

量適正。うむ。コロッケがトッピングということを考慮すると合格点。

まず七味を手に取り、少し見えているネギの上にちょいちょいとかける。

決してコロッケにかからないように配慮する。

そして、少し汁をすすった後、コロッケをがぶりとやる。

うむ、冷たい。正確には、汁に浸かってない上半分が冷たい。正しい。

そしてすかさず蕎麦にいく。うむ、柔らかい。合格

コロッケでスペースが空いたので、そこにまた七味をかける。そしてまたコロッケ。

ここで断面を確認。具は半分に切った小さめのグリーンピースとニンジン。

肉らしきものはゼロ。なるほど、そうきたか。

そしてまた蕎麦、汁、コロッケ。時々七味。蕎麦、汁、コロッケ。時々七味。晴れ時々七味。

結局最後までコロッケの断面に肉は出てこず。これは若干のマイナス点。

そぼろ一粒でもあってほしかったと思う今日この頃である。

そしてあっという間に平らげる。2分48秒。まあまあのタイムだ。

で、横を見ると、必死な形相でコロッケ蕎麦にかぶりつく部下がいる。

まあまだ時間がある。そう急ぐな。

奥襟部長は失礼してトイレに行く。

すると、どんなもんだという感じの和式。

うむ。正しい。

トイレから帰ってきて、そろそろ完食しかけた部下を横目に席に着いてカウンターの中を観察する。

どうもおじちゃんは司令塔のように見えて、実は全然リスペクトされてないことがわかる。

おそらくおばちゃん奥様の方が実権を握っている模様。

電子レンジがチーンというと、おじちゃんに「なんかチーンって言ったよ。チーンって。」と、おじちゃんに暗にレンジに行けと促す。

おじちゃんがコロッケが切れたというと、「今、揚げてる!」と娘っぽいおばちゃんがシャウトする。

でも、おじちゃんは返事もせず、ただウロウロしている。なんらかの様式美がそこにはある。

うむ。なんだか色々正しい。


気づけば部下は完食している。

「行くか。」というと「いやー、焦りました」というので、それには答えず、おじちゃんに「ごちそうさま。おあいそ。」という。

おじちゃんは微かな笑みを浮かべて「420円です」とおっしゃる。

「コロッケはトッピングではなく、コロッケ蕎麦としてメニューに載せられてはいかがですか?」と言いかけてやめておく。

ちょうどの小銭を渡して店を出る。

慌てて後ろに続く部下。

信号待ちの時に「正しい店だったな」というと、部下も「そうですか。」と答える。

たぶん、俺の言う本当の意味の「正しい」はわかってないなと思いながらもあえて突っ込まずお客様に向かう。

気づけば時計の針はアポイント5分前を指している。

空はまぶしいほどの青空で、小さな鳥が一羽、気持ちよさそうに飛んでいた。

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posted by 奥襟部長 at 07:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | コロッケ蕎麦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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